眼科専門医認定試験 合格体験記

合格体験記

第31回受験

ペンネーム:ひろし

【はじめに】

医師国家試験、大学院試験、そしてこの眼科専門医試験など、比較的多数が合格する試験は得てしてretrospectiveに見ると余裕で大丈夫だったなと思うものですが、試験前はやはり自分が落ちやしないか、心配になるものと思います。そんな方の一助になることを願って、自分の体験談を以下に述べさせて頂きます。なお、準備開始時期や勉強量、勉強方法は自分が周りから聞いただけでも人により様々でした。この時期からこのやり方でやらないと絶対通らない、というやり方は存在しないと思いますので、自分の物もあくまで参考程度にお留めください。

【試験勉強】

自分の場合は前年秋くらいからなんとなく「セルフアセスメント」一周目を始めていました。ただ本当に眺めていた、という程度で開始はもっと遅くても大丈夫だと思います。この分野は全然知らないな、とか、こんな重箱的なこと聞かれるのか、くらいでした。年明け頃にはなんとなく一周終わっていました。
その後もう少し本格的に覚えていこうと本腰を入れ始めました。まとめノートを見たり「セルフアセスメント」をもう一周何となく眺めたりしていました。「眼科学」を通読する気力はありませんでしたので参考程度にわからないところを参照する程度でした。
3月頃に直近の過去問を何年ぶんかやると合格ギリギリくらいでした。流石に焦ってここからは結構勉強したと思います。全体を復習することに加え毎回取りこぼしの多い分野を重点的に見直しました。斜視などは実際に診察・治療する経験が少なかったのですが、そういった分野は特に勉強になりました。
臨床問題の病理はお恥ずかしながら全く馴染みがなく、解説を読んでも何が何を指しているかもわからない状態でした。どこか遠方で(博多?)その集中講義があると聞いたのですがそこまでやる気の出なかった自分は過去問の整理と腫瘍の教科書の病理像のところだけパラパラと見てなんとなく覚えていきました。
4月末頃に残しておいた過去問をやった時にはまあ大丈夫かなくらいにはなりましたが、詰め込んだ知識がいない期間があると漏れ出ていくという感じだったのでラスト1ヵ月くらいも気を抜かずに結構勉強したと思います。
直前期には過去問の解答の違っていそうなところやここ出るんじゃないといったところを同期とラインで共有していました。同期には自作の語呂合わせも披露していたのですが反応は薄かったのでこちらは今ひとつだったようです。

【試験当日】

試験会場は渋谷の雑居ビルでした。自分は家から一駅と近かったのでさすがに自宅から向かいましたが、関西など遠方の方はもちろん関東近郊の方も近くのホテルに泊まっている人もいました。なんとなくピリッとした緊張感が会場にはあったように感じました。面接も同様の会場です。複数列に分かれて進行して行きますが自宅が近いと列の後方に回ります。自分は自分の列の最後でした。お昼近くには終わったと思います。ちなみに面接のときの試験官は筆記の成績をわかっているというのは今は違うそうです。

【終わりに】

このような感じで勉強し、終わった後の自己採点でだいたい8〜9割の間だったと考えています。なので最少量の勉強で合格した、というわけではなく、俺学年で一番じゃね?って思えるほどできたわけでもない感じで、受ける前も終わった直後もまあ通るやろって感じの、終わってしまうとあっけない試験でした。試験前特にラスト3ヵ月くらいは久しぶりに結構勉強したと思います。眼科専門医試験はやはり日常の臨床的知識のみでは合格することは難しく、ある程度この試験に特異的な勉強をしないと合格するのは難しいと思われます。最後になりましたが、教授はじめ医局、勤務先の方々のサポートがあり合格することができたと感じております。誠に有り難うございました。