眼科専門医認定試験 合格体験記

合格体験記

第30回受験

東京女子医科大学眼科学教室  西野玲子

【はじめに】

私は平成30年(2018年)に施行された第30回眼科専門医認定試験(以下、試験)に合格しました。受験時は2人の子供(1歳児と新生児)がいましたが、入局同期と一緒に受験できました。私の経験が、出産や子育てと専門医取得を目指す先生の参考になれば幸いです。

【産休・育休と受験資格】

試験の受験資格は、卒後臨床研修後に4年間の眼科臨床研修を終了していることです。この4年間に産休期間は含まれますが、育休期間は含まれません。毎年6月の試験までは、卒後臨床研修後から4年2ヵ月ありますので、2ヵ月間は育休を取っても受験できます。受験を遅らせたくないという私の希望に医局が配慮してくださり、1ヵ月半の育休後に院内保育所のある関連病院へ復職しました。細則については日本眼科学会や医局へ確認されることをおすすめします。

【勉強開始と勉強内容】

私が試験対策を始めたのは1年半前からです。ちょうど第一子の産休に入った時で、子供が生まれたら勉強する時間がないだろうと思い、早くから始めました。まずは出題される全分野をざっと把握したい気持ちから「眼科ベーシックポイント-専門医認定試験のための力の500題」をやりました。復職後は、勤務の間に直近の過去問を解き始めました。当時は第23回以降の解答がありませんでしたので、1問ずつ各選択肢を何冊もの教科書で調べました。答えを導くのには非常に苦労し、目標としていた直近5年分の解答作りは達成できず、2年分しかできませんでした。受験まで2ヵ月をきった頃に、ようやく「眼科専門医セルフアセスメント(以下、セルフアセスメント)」を解き始めました。セルフアセスメントは第1〜22回までの問題が分野毎に載っています。同じ内容が多角的に問われることで、驚くほど効率的に知識がつきました。もちろん分野によっては時代にそぐわないので解かずに飛ばしたものもありますが、 セルフアセスメントを1周してからは、過去問が非常に解きやすく感じました。セルフアセスメントは1周しかしていませんが、覚えておきたい内容をルーズリーフに一問一答形式で書き出し、試験前はそのファイルだけ見ればいいようにしました。屈折の問題はORTさんにも考え方を教わりました。勉強時間の確保については、仕事と育児だけで毎日は精一杯で、家で勉強はできませんでした。ただ、私は試験前に第二子の産休に入ったので、第一子を保育園に預けて日中に勉強することができました(余談ですが、昨今の待機児童問題がありますので、早生まれの第一子が希望する認可保育園に入園するためには、入園の選考基準を熟知してから復職計画をたてる必要があります)。この最後の1ヵ月で、セルフアセスメント1周を終えて、過去問に取り組むという追い込みができました。

【試験直前の過ごし方】

試験の2週間前からは直近4〜5年分の過去問と、先述の自作の一問一答をひたすら解きました。あとは試験が無事に受けられることだけを願って過ごしていましたが、良くも悪くも予定より2週間早い、試験の4日前に第二子が生まれてしまいました。無痛分娩だったので分娩室にいる間も一問一答を眺めていたところ、夫には随分驚かれました。赤ちゃんは新生児マススクリーニングの都合で退院を早めることはできませんでしたが、私は幸いにも周産期のトラブルはなかったので1日早く退院させてもらい、試験前日に家に帰ることができました。翌日の試験に備えて持ち物と当日の流れ(あらかじめお昼ごはんをコンビニで購入し、会場に向かう)を確認し、就寝しました。なお、新生児のいないこの夜は、授乳のたびに起こされる細切れの睡眠から解放され、熟睡できました。

【当日の過ごし方】

一般問題を終えた後、休憩が1時間半あります。一般問題で色覚の問題が出なかったので、次の臨床問題には必ず出ると予想して、色覚の分野を再確認しました。2日目の口頭試問の待ち時間では、卒後臨床研修の時にローテート先の先生からいただいた「眼科 研修ノート」の‘眼科検査とその手順’の項を重点的に読んで過ごしました。口頭試問については、日頃の臨床をこなしていれば大丈夫だと思います。

【おわりに】

試験を受けるにあたって、学術発表および論文執筆のご指導をいただいた先生方、子育てしながらも勤務できるように配慮していただいた医局の先生方にお礼申し上げます。